木村みずき|観光エリア内の空き店舗活用について~宮城県登米町を対象として~
宮城県出身
山畑信博ゼミ
宮城県北東部に位置する登米町は、ハイカラな洋風建築物や蔵造りの商家など明治を偲ばせる建物が多く現存しており、その町並みから「みやぎの明治村」と呼ばれている。「蔵づくり商店街」と呼ばれる歴史ある商店街は、現在空き店舗が点在している。この商店街は観光エリア内に位置している。商店街の空き店舗に変化があれば、まち歩きがより魅力的になるのではないかと考えた。
本研究では登米町の空き店舗の現状や地域が抱える課題、観光業の現状についてヒアリング調査を実施。その後実際に空き店舗をお借りし、実証実験を行った。研究結果から、この町ならではの空き店舗の活用方法を明らかにすることを目的とする。
ヒアリング調査では観光業?商業?教育機関との連携事業について調査した。観光業においては“新しいもの”が求められている。近年はそのロケーションを活かし、コスプレイヤーの撮影イベントや成人式の前撮り撮影会が行われている。商店街には、後継者不足や時代による需要の変化、大型店の出店により、空き店舗が増えている。空き店舗活用を推進するために行政が支援制度を整えているが、あまり利用されていない。登米町では東北工業大学との様々な連携事業行われている。文化財の修復、町の魅力を知ってもらうイベントの企画などが挙げられ、これらの活動には学生も協力している。ヒアリング調査等を踏まえ、実証実験を行った。休憩所には(1)椅子とテーブルを置いた休憩所(2)コスプレイヤーをターゲットとしたフィッティングスペース(3)焼き菓子の販売(この商店街でもう一度商売をすることの可能性等を見出すため)(4)市内のアーティストの作品展示の4つの要素を持たせ、相互作用に注目した。
調査や実験から、登米町には様々な客層の観光客が訪れていることが分かった。比較的年齢層の高い資料館の見学客に加え、コスプレ撮影や大学の研究で登米町を訪れる若年層もいる。このような歴史的建造物を見学する観光客とは少し異なる需要に対応してきた点は登米町の大きなアドバンテージだといえる。登米町の観光エリア内にある空き店舗の活用方法として、空き店舗を短期的に利用することができるシステムを構築し、貸し出すことを提案する。歴史的な建造物や町並みが変わらずに残るこの町。 “変わらない”魅力がある登米町に、空き店舗が“変わる”建築として存在することで、これまでにない変化が生まれるのではないだろうか。
1. 実証実験の様子
2. 研究結果から考える空き店舗の活用方法
3. 空き店舗活用のビジネスモデル