鶴岡市のゼロカーボンシティの実現のために
大川舜平
山形県出身
三浦秀一ゼミ
私の研究では鶴岡市のゼロカーボンシティを実現するために現状の分析を行い今後何ができるのかを考えた。鶴岡市は2021年4月17日にゼロカーボンシティ宣言を行い、2050年までに二酸化炭素排出量の実質ゼロを目指すこととなる。2012年からはFIT電力も始まり二酸化炭素排出量実質ゼロに向けて進んでいる。研究方法として鶴岡市の電力消費量、再生可能エネルギーの発電量?供給率の現状を求めていく。そこで鶴岡市は実は2012年以前から再生可能エネルギーの供給に力を入れていたことがわかった。2012年以前からある発電方法としてはダムによる水力発電がメインとなり、他の発電はほとんど再生可能エネルギーの供給に貢献していない。今後は2050年までにダムを増やすことは時間的にもエリア的にも難しいため、太陽光発電や風力発電などを増やしてゼロカーボンシティを創っていくべきだと考えられる。そこで今回の提案としては太陽光発電、風力発電、小水力発電の導入で、再生可能エネルギーの供給率を100%にするための提案を行う。太陽光発電は既存の建築物の屋根に太陽光ソーラーを付けた場合どのくらいのエネルギーを得られるのかを考え、鶴岡市の建築物の件数から発電量と再生可能エネルギーの供給率を調査する。
風力発電は風車を建てることができるエリアを探すために再生可能エネルギー情報提供システム「REPOS」を用いて適地を見ていく。風力発電を設置するための条件を設けてそれに該当しないエリアは除外し、導入できるエリアではどのくらいの発電量を得られるかを計算する。環境の面も配慮した上で風車の配置を考えるためエリアは広くとも導入できない場所も存在することが分かった。小水力発電は風力発電と同じく「REPOS」を用いて鶴岡市の河川を調査する。こちらも条件を設けて水力発電を導入できるエリアを探した。住宅エリアや山中のエリアは導入することが難しいので設置可能範囲のみで発電量を求めていく。全ての導入エリアの発電量を求めた上で、再生可能エネルギーの供給率を出し、鶴岡市のゼロカーボンシティはどこまで行くのかをみた。結果として、今回の提案の導入ができれば再生可能エネルギーの供給率は131%となり、鶴岡市は二酸化炭素排出量実質ゼロを達成することができる。既存の発電の水力発電の再生可能エネルギーの供給率を含めても約200%になるため鶴岡市にはゼロカーボンシティを実現できる可能性があるといえる。