プロダクトデザイン学科Department of Product Design

[優秀賞]
吉村多喜|Mobile Life Furniture.
福島県出身
日野一郎ゼミ  

一人暮らしの生活に使われる家具は、限られた期間で使用するため、安価な家具を購入した後、廃棄されてしまうことが多い。そこで、シングルライフを支えるレンタル家具を提案する。使用後はまた別なユーザーへと再利用するサスティナブルな使い方が可能。「ミニマムで身軽な暮らし」を体感してもらい、アンチファストファニチャーとしての新しい家具のあり方を築いてゆく。


日野 一郎 教授 評
一人暮らしの大学生の多くは、卒業すると多くの家具、家電を処分してしまう。また、そのことを前提に安物の家具、家電などで我慢しながら生活している現状がある。本人にとって身近な課題から、テーマを着想している。人から人へ面倒なく、モノをつなぐにはどうしたら良いか?引越時に傷つけないで、楽に運ぶ方法はないか?それらの解決策としてスーツケース型のシェルに、分解できる家具パーツを格納するアイデアにたどり着いた。シェルに収めるとういう発想の斬新さに加え、木材とプラスチックを組み合わせた家具単体としてのデザイン、及びスーツケース型シェルのデザインもクオリティの高いものとなっている。細部も含め、今すぐにでも量産できそうなレベルにまで仕上げられている。
卒業後は金沢美術工芸大学研究生への進路が決まっている。プロダクトデザイン領域の知見を極め、さらなる成長を期待する。